今回のおさんぽルート
三ノ輪橋駅→ ①青木屋→ ②荒川車庫→ ③都電もなか本舗 菓匠 明美→ ④青淵文庫→⑤ロープウェイ アスカルゴ→ 王子駅前駅
所要時間:乗車50分+見学、買い物
予算:2,000円
1大きなコロッケがずっしり!! 「青木屋」の名物ジャンボコッペパン!
都内を走る路面電車は、都電荒川線を入れて2つ。以前おさんぽした「松陰神社前」や「豪徳寺」を走る、東急世田谷線です。
\「松陰神社」と「豪徳寺」のおさんぽ記事はこちら/
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「三ノ輪橋駅」から、ジャンボコッペパンで有名な「青木屋」までの道のりは、下町ならではの風景が続きます。昔ながらの個人商店が並ぶ商店街、井戸端会議をする奥様たち、友達と楽しそうに帰宅するランドセル姿の小学生。
元祖「青木屋」の大きな文字に、ほっかほかのジャンボパンという説明。お店に到着したときにはすでに何組かのお客さんが並んでいて、人気店だということが伝わります!
テイクアウトオンリーのお店で、一番人気の「コロッケパン(税込250円)」の他、「ハムカツパン(税込230円)」「メンチパン(税込280円)」「とんかつパン(税込280円)と、販売しているコッペパンは全4種類のみ。この潔さがいいですね!
お目当ての「コロッケパン」が見当たらないので、「コロッケパン、もう無いですよね……?」と聞いてみると……。なんとその場で揚げてくれてアツアツを買うことができました!大きなコロッケがふたつ並んだコッペパンは、ずっしりと重く見るからに美味しいそう♪
一緒に購入した「メンチパン」は、玉ねぎの甘味がとても美味しく、ソースの味つけも絶妙。「コロッケパン」も「メンチパン」も余計なものを一切挟んでいない(キャベツも入っていません!笑)、シンプルなコッペパンです。お腹いっぱい、大満足♪
青木屋
東京都荒川区南千住6丁目47-14
☎︎ 03・3807・4517
営業時間 7:00〜18:00
定休日 日曜、祝日
http://www7b.biglobe.ne.jp/~aokiya/index.html
さて、次は「早稲田」行きの電車に乗車。「三ノ輪橋」が始発となるのでゆったりと座って向かうことができます。そうそう、「三ノ輪橋」駅では蔦のゲートと綺麗に咲くバラの花のぜひ写真に撮ってくださいね!
2「荒川車庫」で、さまざまな形の車両を楽しむ♪
「荒川車庫前駅」を降りて踏切を渡ると目の前に見えるのが、都電荒川線の営業所。営業所の車庫をのぞいてみると、この日は7700形、8800形の車両を見ることができました!(ただし敷地内へは立ち入り禁止のため、外から見るだけにしてくださいね〜!)
営業所に併設された「都電おもいで広場」というスペースには、”PCCカー”と”学園号”という旧型車両が展示されています。
実は都電は、戦後の最盛期には総延長213km、40近くの運転系統が23区中に張り巡らされ、1日に175万人が利用する日本最大の路面電車だったんですって!今の風景からは想像もできませんよね。「荒川車庫」を訪れた際は、こちらも是非Checkしてくださいね。
荒川電車営業所(「荒川車庫前駅」)
東京都荒川区西尾久8-33-7
☎︎ 03・3893・7451
開場時間 土日祝10:00~16:00
https://www.kotsu.metro.tokyo.jp/toden/branch/
🐾
続いて、「梶原駅」方面へ歩きます。線路沿いには、赤やピンク、黄色など色とりどりのバラが咲いていました♪
また、「荒川車庫前駅」と「梶原駅」の中間あたりで、都電沿線に咲くバラについての説明が書かれた看板を発見しました。なんと、沿線には約140種ものバラが咲いているそう!覚えるのが大変そうです(笑)。
3ドラマのロケ地としても有名な「菓匠 明美」の都電もなかが可愛い!
梶原銀座商店街の入口からすぐのところにあるのが創業61年目の「菓匠 明美」。こちらのお店からは、先代が考案したという名菓・都電もなかをご紹介♪
厚生大臣(昭和59年当時)からの大臣賞などを受賞し、店内には表彰状が飾られていました!
もなかと聞くと丸い形のものが一般的ですが、都電もなかは荒川線の車両を模した細長い形状のため、そのままかぶりつけるのが特徴!中には最高級の北海道産小豆で作った小倉餡と、白玉粉から作った短冊状の求肥餅が入っています。この餡や求肥餅は地元のお客様に意見をもらいながら試作に試作を重ね、商品化までに2年もの歳月を費やしたそうです。
都電もなかのパッケージには、新型・旧型車両の中からそれぞれ人気のあるデザイン7種類を採用。特に旧型車両を利用していた人達は、当時を懐かしんでパッケージを飾っているお宅もあるそうです。14個入りより大きなサイズの平箱は、フタがすごろく盤になっていて、食べ終わったあと遊べる仕様になっています!
そして、「菓匠 明美」は錦戸亮さん主演のドラマ「よろず占い処 陰陽屋へようこそ」を始め、数々のドラマのロケ地にもなっているんです。
菓匠 明美
東京都北区堀船3-30-12
☎︎ 03・3919・2354
営業時間 10:00~19:30
定休日 月曜日(祝日は営業・振替休業あり)
https://www.todenmonaka.com/
4大正時代に贈られた「青淵文庫」のドラマチックな空間に心ときめく
30分ほど電車に乗り、「飛鳥山駅」に到着。次の目的地「青淵文庫(せいえんぶんこ)」は1925年(大正14年)に竜門社(現在の公益財団法人渋沢栄一記念財団)が、“日本資本主義の父”ともいわれる渋沢栄一の80歳の誕生日に、男爵から子爵への昇格祝いを兼ねて贈った建物。渋沢栄一の書庫として、また接客の場としても使用されました。
「飛鳥山」から「青淵文庫」までの緑道では、薄いパーブルやブルーの紫陽花が6月いっぱい見られるとのこと。また、この日は雨上がりで、露に濡れた草木がつやつやとしていて、梅雨の時期も悪くないなぁ、なんて。
「青淵」という名前の由来は、1857年(安政4年)当時、渋沢栄一が住んでいた家の下に淵があり、淵上小屋と呼ばれていたことから従兄が名付けたそう。
閲覧室に入るとまず目に飛び込んでくるのは、太陽の光が透けて美しいステンドグラス。渋沢家の家紋である柏の葉をモチーフにし、柏の中央には「壽(ことぶき)」の飾り文字が見られます。
また、ステンドグラス以外にも、建物の周りには渋沢家の家紋をモチーフにした柏の葉と、どんぐりの実があしらわれたあたたかみのあるタイルが装飾されていました。約2,700枚のタイルはすべて手作業でつくられているとか。美しいものの裏には、人の頑張りがあることを実感します。
青淵文庫(せいえんぶんこ)
東京都北区西ケ原2-16-1 旧渋沢庭園内
☎︎ 03・3910・0005
公開時間 10:00〜15:45(渋沢史料館の開館日に準ずる)
定休日 月曜日(祝日・振替休日は開館)、祝日の代休
年末年始、臨時休館日
https://www.shibusawa.or.jp/museum/facility/
5蒸気機関車にモノレール!「飛鳥山公園」は楽しいスポットがたくさん!
都電荒川線にふたたび乗って、ぶらり一駅「王子駅前駅」へ。次は、「飛鳥山公園駅」へと向かいます。江戸時代から花見の名所として親しまれ、北区を代表する公園は、区内外から訪れる人も多いんです。
飛鳥山、という名前から、山なの?と思いがちですが、国土地理院の地図には記載されていないので、実は小高い“山もどき”(笑)。東京都で一番低い山は港区の愛宕山(あたごやま)で標高25.7mですが、飛鳥山がもし正式な山として認定されていたら、おそらく都内で一番低い山になったでしょう。
お楽しみスポットはまだまだありますよ〜!自走式モノレール「あすかパークレール」。お年寄りから小さいお子さんでも気軽に登れるようにという想いでつくられたそう。かたつむりのようなころんとした形の車両は、エスカルゴと飛鳥山をかけて「アスカルゴ」と呼ばれ、子どもから大人まで幅広く愛されています。定員は16名で、飛鳥山の頂上まではおよそ2分。乗車はなんと無料です!
ゆっくりと飛鳥山の山頂を目指して登る途中にも、ピンクの紫陽花が♪そして、後ろをくるりと振り返ると、王子駅周辺を望むことができ、一緒に乗っていた親子のお子さんは「あ、電車が見える〜!」とキャッキャとはしゃいでいて、心がなごみました。
飛鳥山公園
東京都北区王子1—1-3
☎︎ 03・3908・9275
開園時間 24時間
※アスカルゴは10:00〜16:00
閉園日 なし
※アスカルゴ毎月第一木曜日10:00〜12:00(点検整備のため)
https://www.city.kita.tokyo.jp/d-douro/jutaku/koen/asukayama.html
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「都電一日乗車券」を使うと、「三ノ輪橋」〜「早稲田」まで一日何度でも乗り降りできる他、一日乗車券には特典があり、提示すると、「飛鳥山博物館」「紙の博物館」「渋沢史料館」の3館が入場料割引になります。
また、隅田川やスカイツリーが見渡せる観覧車や、日本一スピードの遅いファミリーコースターのある、都内唯一の区営遊園地「あらかわ遊園」は入場料が無料に!ぜひ今度の休日は都電荒川線に揺られて、途中下車の旅を楽しんでみてくださいね♪
おさんぽのおさらい
三ノ輪橋駅→ ①青木屋→ ②荒川車庫→ ③都電もなか本舗 菓匠 明美→ ④青淵文庫→⑤ロープウェイ アスカルゴ→ 王子駅前駅
所要時間:乗車50分+見学、買い物
予算:2,000円